授乳中に栄養補給したい3つの成分
このページでは、授乳中に摂取したい成分について迫っていきます。
授乳中に必要と言われる主な成分は3つで、その3つの栄養補給が十分なら、母子ともに良い体調をキープすることができるといわれています。具体的にどの成分を指すのか見ていきましょう!
脂肪が赤ちゃんを育てる?
脂肪といっても皮下脂肪を指すのではなく、
脂肪酸と呼ばれる血液をサラサラにしてくれる栄養価の高いものです。
脂肪酸は別名「DHA」と呼ばれ、赤血球に柔らかさを与えてくれるので、
血圧が上昇するのを防いでくれます。
そして、動脈硬化になりやすいコレステロール値の上昇を抑えるので、
結果的に血液がサラサラ状態に!
「脂=血液で固まりやすい」というイメージがありますが、DHAはサラサラの脂です。
これなら血液中の中性脂肪やコレステロール値が、上昇することはありません。
ちなみに、授乳中は血液の流れが良くなれば、お乳の出もよくなるんです。
母乳は血液が原材料となっているので、血行状態と母乳の出は比例しています。
さらにDHAは、神経伝達物質の生産量を高めてくれる効果が期待できるため、
摂取することで赤ちゃんの脳細胞を形成するのに役立つといわれています。
細胞分裂を頻繁に繰り返しているので、
元気な赤ちゃんが生まれてくる可能性も、より高まりますね。
葉酸ってよく聞くけど何?
葉酸は、複数のビタミンが結合している水溶性のビタミンです。
妊婦さんや授乳中の人向けに、
「葉酸を摂取しよう!」などとアピールしているものがよくありますね。
なぜそれほどまでに葉酸を勧めるかというと、葉酸には細胞分裂を促す効果があるからなんです。
そもそも赤ちゃんが1年足らずで急激に成長するのは、細胞分裂を頻繁に繰り返しているからで、
その成長に助長する効果が葉酸にはあるというわけです。
葉酸はなかなか食事では摂取しにくい成分で、
サプリメントなどで補給している人もいるぐらいです。
1日の目安は200μgと言われていますが、
妊婦さんや授乳中の人の場合はその倍にあたる400μgぐらいが望ましいとされています。
普段の食事でもまったくないわけではありませんが、
加熱して調理すると葉酸が壊れてしまいます。
なので生野菜や果物でしか摂取できず、ちょっと摂取するのに一苦労してしまうものでもあります。
ちなみに日本人女性は、妊婦さんや授乳中の人に必要とされる400ugどころか、
200gも満たしていない人が5割以上いると言われているので、
みんなサプリメントに頼っている現状があります。
鉄分は赤ちゃんとママに最適な成分
そして最後に紹介したいのが鉄分です。
男性より女性のほうが貧血になりやすいのは、
血液一定量当たりの赤血球やヘモグロビンが少ないからです。
赤血球やヘモグロビンとなる成分の鉄分やビタミンを意識的に摂取しないと、
貧血になりやすいんです。
男性は1日に10mg摂取すれば良いと言われていますが、
女性の場合は、男性より更に多く15mgぐらいは取らなくちゃいけないんです。
単純に貧血になりやすいから摂取した方が良いというわけではなく、
鉄分が失われると生理で出血したり、胃潰瘍になりやすくなります。
女性にとっては体調面にも影響してくるわけです。
ちなみに鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、
肉や魚に多く含まれているのはヘム鉄の方です。
非ヘム鉄は穀類や野菜、海藻類に多く含まれていて、
非ヘム鉄の方が体への吸収力が弱いです。
なのでできるだけ非ヘム鉄を多く含んだ物を摂取したいですね。
ただ、鉄分も葉酸やDHAと同じように
日々献立を意識して意図的に摂取するのが難しいので、
楽してサプリメントに頼ってしまうのも賢いやり方かもしれません。