酵素は熱に弱いので製造工程で死滅する?
いつの世も同じですが、ブームが加熱してくると、その熱を冷やすかのような批判が出たりしますが、それは、酵素ドリンクに関しても同じです。
そんな批判のひとつを取り上げて、解説しています。間違った酵素ドリンク選びをしないためにも、ぜひチェックしてください。
ネットでよく目にする批判コメント
どんな批判かというと、タイトルにもあるように酵素は熱に弱く、
酵素ドリンクの製造工程で行われる加熱殺菌で破壊されるので、
飲んでも酵素の効果はない、というものです。
確かに酵素は非常にデリケートな存在で、
熱に弱い性質があるのは確かなことです。
中には70度まで活性を示す酵素もあるようですが、
一般的には、48度の時に2時間、50度の時に20分、
53度の時には2分で失活する(効力を失う)と言われています。
少しびっくりしたのですが、以下のような権威のあるサイトですら、
酵素が熱に弱いという性質を解説した記事があります。
livedoor NEWS(ライブドア ニュース)
(抜粋)食物酵素は熱に弱く48℃以上で壊れてしまいます。
allabout(オールアバウト)
(抜粋)パイナップルに含まれるブロメリンという酵素は熱に弱く、60℃以上の熱を加えると壊れてしまいます。
このような熱に弱い酵素の性質をとらえて、
食品衛生法に定めた加熱処理(65度以上で10分程度加熱殺菌)
が必要な酵素ドリンクは酵素が死滅しているという意見なんですよね。
白か?黒か?どっちが正解?
この点についても、酵素ドリンクの販売元へ
そのものズバリを質問してみました。
各社の回答はこのページの最後に記載しますが、
各社の回答を総合すると、どうやら上記批判は間違っているようです。
間違っているというよりも、酵素飲料に酵素そのものが入っている、
ということを前提にしていること自体が誤っているということです。
どういうことかと言うと、
「酵素ダイエットで痩せるのはウソ?」のページでも説明しましたが、
酵素液に入っているものは酵素そのものではなく、
体内酵素を補うための材料になる発酵エキスと酵母菌です。
酵素そのものが入っているわけではないので、
その酵素が”どうこうなる”という議論は意味をなしません。
議論するのであれば、”酵素”が熱でどうなってしまうのか?ではなく、
「酵素飲料に含まれる”酵母菌”が生きた状態で体内に入るかどうか?」
ということが大事になります。
酵母菌は生きているか?
では、酵母菌に焦点を当てて考えなおしてみましょう。
酵素ドリンクの中に存在している酵母菌も生き物です。
生き物である以上、もちろん耐えられる高温の限界があります。
100度でも1000度でも平気な顔して生きている生物は想像できないですからね。
でも、人間がヤケドをする温度で全ての生物が同じようにヤケドをするか?といったら、
必ずしもそうとは言い切れません。
裸足で歩いたらヤケドする砂漠を平気な顔して走り回る動物もいます。
人間の基準で考えるから信じられないだけで、
実は、酵母菌も70度以上でも死滅してしまうことはないようです。
先程、紹介したサイト、allaboutの別のページでも、
酵母菌が熱に強いことが解説されています。
allabout(オールアバウト)
(抜粋)酵素は熱に弱かったりしてうまく摂取するのが大変ですが、酵母は熱にも強いので、身体の中に取り入れやすいと言えそうです。
ただし、酵母菌の種類はたくさんあるので、
熱に強いものもあれば、中には弱いものもあるようです。
食品衛生法により、酵素飲料は全て加熱処理が義務づけられているので、
熱処理をしないわけにはいきません。
なので、熱で死滅しにくい酵母菌を選び、
さらに、その酵母菌をサポートするのにピッタリの原材料を使う、
というところに各社がしのぎを削っている。
そういうふうに理解すればよいと思います。
まとめると、よく言われる『酵素は熱で破壊されるから酵素ドリンクを飲んでも意味が無い』、
という雑音は無視しても大丈夫です。
大事なのは、酵素ドリンクに含まれる発酵菌(酵母菌や麹菌など)が
生きたまま効率的に摂り入れられることなので、
その前提で選べば良いと思います。
こちらのページも読むとさらに酵素ドリンク選びに役立ちます
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酵素ドリンク販売会社との質疑応答
酵素ドリンク会社への質問とその回答は以下のとおりです。
回答の一部に、質問の意図に合っていない返答もありますが、加筆せずそのまま記載します。
質問内容
各社からの回答内容(50音順)
アイ酵素(株式会社HAPPY ARCHからの回答)
エッセンシア酵素(エッセンシアライズ株式会社からの回答)
お嬢様酵素(株式会社リバランド OJKからの回答)
果熟酵素フルーツダイヤ(株式会社ノニアルからの回答)
phにもよりますが、85℃で30分の加熱処理が義務付けられており、そうすれば酵素液中のすべての生菌は死滅してしまうことになります。
フルーツダイヤは、瓶詰め充填前に液自体を殺菌91度、充填時の温度は約88度の熱処理を行っております。
熱処理による酵素につきましては、酵素自体は生きているのではなく、栄養成分名ですので酵素の生・死では判断できないものです。
お茶やスープなどの温かいお飲み物をお召し上がりの際には、フルーツダイヤをお召し上がり後、時間(60分以上)を置いてからお召し上がりください。
翰慈堂 壱号酵素(株式会社ハンズトレーディングからの回答)
酵水素328選(モバイルフロンティア株式会社からの回答)
酵素de美身(株式会社LuNerLからの回答)
酵素八十八選(株式会社スローヴィレッジからの回答)
酵素の中には、100度以上の高温にも耐えるもの、55度や60度で活動的になる酵素もあります。酵素の世界は未知の部分が多く、酵素という分野も遺伝子などと同じで、全体のほんの数%しか働きや機能が解明されてません。
また、熱処理した後は酵素の死菌(活動停止状態)が存在するのですが、死菌にこそベータグルカンなど多数の栄養素が豊富に含まれております。
ごちそう酵素(株式会社ティーグラウンドからの回答)
素敵な酵素(株式会社かたおか からの回答) ※2014/01/22販売終了
太陽の酵素(株式会社ネットプライスからの回答)
天然熟成 野草酵素(株式会社ジェイ・メディックスからの回答)
ファスティングデーツDX(有限会社 銀座イマージュ化粧品からの回答)
ベジスイート(株式会社ヴィジョンステイトからの回答)
ベジタFULL酵素(株式会社セブンヒルズからの回答)
ベジデーツ(有限会社銀座イマージュ化粧品からの回答)
ベジーデル酵素液(株式会社ビューティプランニングからの回答)
ベジライフ酵素液(株式会社ステップワールドからの回答)
ベルタ酵素(株式会社ウェブタンクジャパンからの回答)
少しだけ書かさせて頂くと、ベルタ酵素ドリンクは、酵素の助けを借りて醗酵熟成させた酵素生成物になります。そのままの酵素はたんぱく質から出来ている為、胃酸などで分解されてしまいます。よって、上記のような手法を生産過程で取っております。
毎日酵素(ウェルテクス株式会社からの回答)
野草専科(株式会社沙美風からの回答)
優光泉(エリカ健康道場からの回答)
ただ、現在様々な説があり、酵素飲料の中の酵母は高温殺菌すると死滅すると言われたりもしていますが、実は酵素飲料の中に生きている酵母菌はその70度で死滅してしまうことはありません。
実際私どもの道場では酵素風呂を併設しておりますが、その温度は70度です。酵素風呂の発酵は優光泉酵素そのものを使って発酵させておりますし、当店では実際に毎日酵素を使って酵素風呂を発酵させる作業をしておりますので、優光泉酵素の中に生きている酵母菌が70度で死んでしまうことはないと自信を持って言えます。
当社の酵素飲料はたくさんの材料を濃縮したエキスでありますし、酵母菌は生きた状態でたくさん入っておりますので、人間の体内で酵素を作る際に補酵素として働きます。
優光泉酵素の中に生きている酵母菌は耐熱酵母菌がメインですので、70度ぐらいまでの温度であれば元気です。そのため、70度までの温度のお湯や紅茶などで飲んでいただくことをお勧めしております。
ローヤルエンザミン酵素(株式会社アンビシャスからの回答)
ちなみにエンザミンは耐熱試験121度をクリアしておりますので、お湯で割ってお召し上がり頂くことが可能です。
わがまま酵素(ネクステージ株式会社からの回答)